親コンという言葉を知っていますか?その名の通り、親が子どもに代わって婚活することをいいます。
昔のお見合いを連想させ、古臭いイメージを持つかもしれません。ですが、実は数年前から親コンブームが再来しつつあるのです。
親コンとは、当人同士ではなく親が代理でお見合い相手を見つける交流会のこと。名前だけ聞くと「自分の婚活なのに、親がそこまで介入してくるなんて嫌」と思う人もいるかもしれません。けれども「子どもを早く結婚させたい」という親心からなる婚活スタイル、実は子どもから見たメリットもたくさんあるんですよ。
その理由を知るために、まずは親コンの流れとシステムを見ていきましょう。
親コンは、主に3つの流れを通して構成されます。
(1)親同士がマンツーマンで会話しながら、相手の子どもの人柄をチェック
(2)プロフィールシートで身の上情報を吟味
(3)フリータイムでさらにお目当ての人の情報を聞く
(1)親同士がマンツーマンで会話しながら、相手の子どもの人柄をチェック
まずは親同士がマンツーマンでお話しする時間が設けられます。短い時間ではありますが、データだけでは確認できない、相手の人柄や価値観をチェックできる貴重な場です。
(2)プロフィールシートで身の上情報を吟味
次にプロフィールシートのチェック。シートは会場内に掲示されるか、参加者全員に配られるかのいずれかです。
記載されている内容は、職業や年齢、取得資格や学歴、希望相手の条件など。身の上がわかる大事なシートですので、親コン参加者は時間をかけてしっかりと吟味します。
(3)フリータイムでさらにお目当ての人の情報を聞く
プロフィールや人柄をある程度知ったところでフリータイム開始。「うちの子とお見合いさせたい」と、気になった相手の親のところへ交流に行きます。
こうして見てみると、流れは一般的な婚活パーティーとあまり変わりません。違いは、参加者が親だという点ぐらい。まれに親子で一緒に参加するケースもあるようです。
そもそも、過去にさかのぼってみると親同士が結婚相手を決めていた時代がありました。時代背景を踏まえると、親コンが支持されているのは特別変わった話ではないのかもしれません。
親コン最大のメリットは、結婚時におこる親問題を婚活スタート時点でクリアできているところ。結婚は家同士が結ばれるという考え方を持つ人もいるように、当人同士だけで好き勝手に決められないのが結婚です。
そのため、なかには親の反対により破談になってしまった人も。「親の反対を乗り越えて、愛は強くなる」という人もいますが、実親と円満な関係を築けないのは、精神的にも身体的にもなかなかハードになりそう。
しかし、親コンでは既に親同士が結婚を承認しているので、スムーズにお相手選び~結婚を勧められるのです。合理主義な人にとって、親コンは画期的な婚活スタイルとなっています。
消極的な人や受け身な人は、婚活が苦手なことが多いです。「赤の他人からのアドバイスなんて、受け入れられない」という声も上がっています。
その点、親と一緒に活動する親コンは、最初のやり取りを親が手助けしてくれるので、婚活の第一歩が踏み出しやすいのです。また、生まれたときから知っている親だからこそ、適切なアドバイスをしてくれます。あなたの性格を踏まえたうえで、合う相手かどうか教えてくれるのが、親コンの魅力。親の言葉は素直に受け入れられることが多いので、婚活がスムーズに進みます。
婚活を行なうためには、たくさんの時間が必要になります。どのタイミングで結婚できると約束されているわけではないので、いつまで続くかもわかりません。なかには数年かかることもあるでしょう。
しかし親コンなら、親があなたに代わって婚活を行なってくれるので、必要とする時間が大きく軽減されます。また、改めて親への顔合わせの場を設けなくてもいいので、結婚までに要する手間が少ないのです。
親コンのデメリットは、親の主観が強くなりやすいことです。子どもを心配するあまり「この人は駄目。あの人にしなさい!」という、親の独断で決められるケースもあります。
親がお金を払ってくれる場合はほとんどのため、親の意志に逆らえない子どもが多いそう。次のページでは、親コンにまつわるトラブルの事例を紹介しています。ぜひチェックしてみてください。